諦めない気持ちを持ち続けることの大切さ、東日本大震災から10年を迎えて。

みなさんこんばんは、
自民党公認 都議会議員候補 予定者(町田市選出)の、
星だいすけ(現在、町田市議会議員)です。

今朝は町田駅でスタートです。その後、来週月曜日に迫った一般質問に向けての資料の整理等で一日中議会で事務作業でした。

 本日3月11日、東日本大震災からちょど10年を迎えました。この未曽有の大震災でお亡くなりになられた方々のご冥福を改めてお祈り申し上げると同時に、被災された皆様にも心よりお見舞い申し上げます。

 当時を振り返ると、私は町田ゼルビアに移籍して2年目。ゼルビアにとってもJリーグ昇格に向けた勝負の年として、シーズン前から選手はもちろんサポーターや町田市をはじめとした関わる全ての人の気持ちが高まっている事をとても感じていました。
 
 私自身はゼルビアをJリーグに昇格をさせて、そして引退をするという決意をし、シーズン開幕を2日前に控えた日の出来事でした。

 発災時、私は妻と車に乗っておりました。「ずいぶん大きな地震だったね」と妻がつぶやき、車内にいながらも揺れを感じるほどの大きさに驚いたことを覚えています。ラジオを付けしばらくして災害の大きさがわかるにつれ、妻が気分が悪いと訴え、あわてて自宅に戻りました。
 
 先般のブログでも書きましたが、妻は明石市出身で阪神大震災で自宅が半壊する程の被害にあっています。そうした経験のせいか、大きな揺れを感じたり、地震報道のようなものを目にすると、体調を崩す事があります。

星大輔のブログ「福島県沖地震で改めて思う事」
https://hoshi-daisuke.com/archives/277

 ここ1週間ぐらいでしょうか、テレビを付ければ、復興に向けて力を合わせて様々な取り組みされてきた様子や、被災者が力強く今日まで生き抜いてきた姿を描くドキュメンタリーの特集が組まれており、いくつかの番組を私も拝見しました。困難な状況から立ち上がる姿を見て、私自身も勇気を頂きました。
 
 どんなに科学技術が発達してもおそらく自然災害を正確に予見したり防ぐことは不可能です。この災害の経験をしっかりと後世に伝え、万が一の時でも人命を守り、被害を最小限に食い止める努力を惜しんではいけないと、政治に関わる者として、そして一人の消防団員としても気持ちを新たにしております。

 当時は震災によりいくつかのサッカークラブも活動を停止せざるを得ない状況となりました。私自身も多くの仲間が直接被災をしております。

 当時は、「サッカー選手が被災地・被災者のために何ができるのか?」「こうしてサッカーボールを蹴っていることは正しいことなのか?」そうした事を自問しながら、チームメイトや多くの仲間たちと「自分たちが出来ることは何んなんだ?」と議論しながらシーズンを過ごしました。
 
 そうした悶々とした気持ちでサッカーに向き合っていた私たちに答えをくれたのが、澤穂希選手の言葉でした。

 震災からおよそ3か月後の6月26日からドイツで行われた女子サッカーワールドカップ。7月17日の決勝戦で日本代表”なでしこジャパン”はアメリカ代表をPKで破り見事ワールドカップで優勝を果たします。
 
 大会MVPの澤穂希選手がインタビューで語った被災者に寄り添った言葉を聞いて、いま自分たちができる事、しなけれなならない事は”Jリーグ昇格という目標に向かって全力でプレーすることだ”、と・・・自分たちが”絶対に諦めない”という気持ちをもってプレーすることが、被災地で復興に向かって頑張っている人に、ほんの少しでも勇気を与えられると思いました。

 試合が思うようにいかない時、苦しい時、スタンドに目をやると、「がんばろう!日本」の横断幕。そのたびに、澤穂希選手の言葉を思い出し、”絶対にあきらめない”と強く念じて顔をあげて走り出した事を思い出します。今振り返ると勇気をもらったのは私たちの方だったんですね。
(おかげさまでこの年、FC町田ゼルビアは3位でシーズンを終えJリーグ昇格を決めることができました。私自身も昇格を決めるゴールをするなど、思い出深いシーズンを過ごしサッカー選手としてのキャリアを終了しました。)


 東日本大震災から10年、完全な復興までは道半ばです。引き続き、東日本大震災の記憶を風化させることなく被災者・被災地の皆様とともに復興に向けた支援と、震災の経験を活かした安全・安心の街づくりに邁進してまいります。

■澤穂希選手の試合後のコメント

“We knew that what we were doing here could be about a little more than just a football tournament.

If winning this makes one person, someone who lost something or someone or was hurt or damaged by the events that touched our country, feel better for even one moment, then we have really achieved a most special thing.

If it makes everyone happy and joyful and gives them a reason to cheer after such difficult times, then we have been successful.

Japan has been hurt and so many lives have been affected. We can not change that but Japan is coming back and this was our chance to represent our nation and show that we never stop working.

This is like a dream to us and we hope our country shares it with us.”

 私たちがここでしていたことは、ただのサッカーの大会ではありませんでした。

 私たちが優勝することで、震災で何か大切なものを失ってしまった人々、あるいは傷付き、あるいは被害を受けた人々、そんな人々の心を、ただ一時でさえ癒すことができたならば、それはワールドカップで優勝すること以上の価値を持つと言えます。

 皆さんを幸せにし、楽しませ、そのことがこの困難な時に立ち向かうための活力となったならば、それこそが私たちがサッカーをする意味なのです。
 
 日本では多くの人が亡くなり、多くの地域が被災しています。私たちにこの現実を変えることはできません。
 
しかし、日本は必ず復興を成し遂げます。
そしてこの大会は、私たちなでしこジャパンが、復興に向けて頑張っている日本のすべての人を代表して、日本という国が決して復興を諦めないということを、世界に示すための絶好の機会になったはずです。

これは私たちにとって”夢”のようなものです。そしてこの私たちの夢を日本の皆さんと分かち合うことができたならば、心から嬉しく思います。

2011女子サッカーワールドカップドイツ大会 澤穂希選手の決勝後のコメント 訳:Ren

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